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小規模事業者持続化補助金の活用事例
補助金というと、製造業の大型設備投資を思い浮かべる方が多いかもしれません。でも、従業員数名の会社や個人事業主にとっていちばん身近なのは、小規模事業者持続化補助金だと思います。「うちみたいな小さいところに補助金なんて」とおっしゃる方にこそ、まず知っていただきたい制度です。
この記事では、制度のあらましと、実際の活用パターン、そして採択された事例に共通する「申請のコツ」をお話しします。
どんな制度か
小規模事業者持続化補助金は、従業員数の少ない小規模事業者が、販路開拓や業務効率化に取り組む費用の一部を補助する制度です。ホームページの制作、チラシや看板、展示会への出展、店舗の改装といった費用が対象になる場合があります(対象経費・上限・補助率は年度や公募回により変わります。最新は公式の公募要領でご確認ください)。
特徴的なのは、商工会議所・商工会の支援を受けながら経営計画書を作って申請する、という建て付けです。金額の規模は設備投資系の補助金より小さめですが、そのぶん初めての方でも取り組みやすく、「補助金を使って会社を動かす」という経験の入口として、とてもよい制度だと感じています。
活用のパターン——こんな使われ方をしています
守秘の関係で社名や詳細は伏せますが、わたしがこれまでの支援の中で見てきた取り組みを、業種と内容の粒度でいくつかご紹介します。
下請け一本から、自社の技術を見せる窓口づくりへ
自社の加工技術と設備を紹介するホームページを制作し、これまで元請け経由でしか届かなかった先からの直接の引き合い獲得を目指した例。「うちの技術を、うちの言葉で見せる」初めての取り組みでした。
施工例をまとめた冊子とチラシで、直接受注の入口を
住宅まわりの施工例を写真つきでまとめた冊子とチラシを制作し、地域への配布で元請け比率を高める販路開拓に取り組んだ例。職人の腕を「見える形」にすることが軸になりました。
パッケージ刷新と直販の立ち上げ
卸中心だった商品のパッケージを刷新し、あわせて個人のお客様向けの直販の仕組みを整えた例。「誰に売るか」を広げる取り組みです。
看板と店頭表示の一新で、新規客の「入りやすさ」を改善
前を通る人に何の店か伝わっていなかった店構えを見直し、看板・店頭表示を一新して新規のお客様を増やす取り組みにつなげた例です。
共通しているのは、どれも特別なことではなく、「いつかやりたい」と思っていた販路開拓を、補助金をきっかけに前倒ししたという点です。
採択事例から見える、申請のコツ3つ
採択された計画書には、共通点があります。わたしなりに3つに絞るなら、こうなります。
コツ1:「誰に、何を、どう売るか」が具体的であること。「売上を増やしたい」だけでは計画になりません。「近隣の住宅リフォームを検討している世帯に、施工例の冊子を見てもらい、問い合わせにつなげる」——ここまで言葉にできていると、審査する側にも取り組みの姿が見えます。
コツ2:取り組みと経費が一本の線でつながっていること。やりたいこととお金の使い道がずれている計画は、読んでいて必ず引っかかります。「この目的のために、この経費が要る」という筋が通っているかどうか。書き上げたら、この一点だけでも見直してみてください。
コツ3:自社の強みが、自分の言葉で書けていること。審査員は現場を見に来ません。書類がすべてです。借り物の言葉で立派に書くより、「うちはここが強い。だからこの取り組みが活きる」と自分の言葉で書かれた計画のほうが、読む人に届きます。経営者の思いが入っていない計画は意味がない、とわたしが言い続けているのは、審査の上でも本当のことだからです。
気をつけたいこと
実務面で二つだけ。一つ目は、スケジュールです。この補助金は商工会議所・商工会に発行してもらう書類が必要になるため、締切の直前に駆け込むと間に合わない場合があります。公募の締切から逆算して、早めに動き始めてください。
二つ目は、採択がゴールではないことです。採択後に事業を実施し、実績報告を提出して、はじめて補助金が入金されます。領収書や証拠書類の管理まで含めて、最後までが申請です。このあたりの事務まわりは、わたしのような伴走役に預けていただければと思います。
まとめ——小さな会社ほど、一回の重みが大きい
小規模事業者持続化補助金は、金額だけを見れば派手な制度ではありません。でも、小さな会社にとって、販路開拓の費用の一部が補助されることの意味は決して小さくない。会社の規模が小さいほど、補助金一回の重みは大きいのです。
「いつかやりたい」と思っている販路開拓があるなら、次の公募が、その前倒しのチャンスかもしれません。
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