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先端設備等導入計画で固定資産税を軽減
機械や設備を買うと、翌年から固定資産税(償却資産に対する課税)がかかってきます。設備投資の話をするとき、購入代金には皆さん敏感なのに、この「買ったあとに毎年かかる税金」は見過ごされがちです。
実は、投資の前にひと手間かけておくと、この固定資産税が一定期間軽減される場合があります。それが「先端設備等導入計画」です。製造業の社長さんにはぜひ知っておいてほしい制度なので、この記事で整理します。
先端設備等導入計画とは
先端設備等導入計画は、中小企業等経営強化法にもとづく制度で、中小企業が生産性を高めるための設備投資の計画を作り、設備を置く市町村の認定を受けるものです。加古川市の工場に機械を入れるなら加古川市、姫路市なら姫路市、というように、申請先は「設備の所在地の市町村」です。
計画に書くのは、大まかに言えば「どんな設備を入れて、労働生産性をどれだけ伸ばすか」です。生産性の目標水準や対象設備の範囲は制度で定められており、年度により変わります。最新は公式の案内・公募要領でご確認ください。
いちばんのメリット——固定資産税の特例
認定を受けた計画にもとづいて一定の設備を取得すると、その設備にかかる固定資産税の課税標準が、一定期間軽減される場合があります。軽減の割合や期間は要件によって異なり、たとえば従業員への賃上げ方針を表明しているかどうかで扱いが変わる場合があります。具体的な率・期間は年度により変わりますので、目安として捉え、最新は公式の公募要領・市町村の案内でご確認ください。
固定資産税は、利益が出ていてもいなくても毎年かかる税金です。だからこそ、軽減の効果は業績に関係なく確実に効いてくる。数百万円、数千万円の設備なら、数年分の軽減額は決して小さくありません。
ここでも「順番」が命——取得前の認定が原則
このブログで繰り返しお伝えしている「順番」の話が、ここでも出てきます。先端設備等導入計画は、原則として設備を取得する前に認定を受けておく必要があります。買ってしまったあとに「そういえば」と申請しても、原則として間に合いません。
流れはこうです。
- ①投資の計画を固める(機種・金額・時期)
- ②必要な確認書類を準備する(生産性向上に関する専門家の確認等が求められる場合があります)
- ③設備所在地の市町村に計画を申請する
- ④認定を受ける
- ⑤設備を発注・取得する
- ⑥翌年度以降の償却資産の申告で特例を適用する
市町村の審査には一定の日数がかかります。納期から逆算して、見積もりが固まった段階で動き始めるのが安全です。
補助金・他の計画制度との合わせ技
この制度の使いどころは、単独よりも「合わせ技」にあります。たとえば、設備投資系の補助金を使って機械を入れるなら、同じ投資について先端設備等導入計画の認定も取っておく。そうすると、補助金で購入負担を抑えつつ、固定資産税の軽減も受けられる場合があります。
また、似た名前の制度に「経営力向上計画」(国の認定・税制優遇や金融支援)があります。対象や効果が異なるため、投資の内容によってどちらが合うか、両方使えるかを整理してから動くのがおすすめです。このあたりの制度の交通整理こそ、われわれ支援者の使いどころです。
注意点
- 認定はあくまで市町村ごと——複数の拠点に設備を入れる場合は、それぞれの市町村への申請を検討します
- 対象になる設備の種類・取得価額の要件があります——中古品は対象外とされる場合があります
- 賃上げ方針の表明を計画に含めるかどうかで特例の内容が変わる場合があります——従業員への説明も含めて準備しましょう
- 認定後に計画を変更する場合は、変更認定の手続きが必要になる場合があります
また、設備をリースで導入する場合の扱いは、購入の場合と異なることがあります。契約の形によって特例の受け方が変わる場合がありますので、リースを検討している方は、契約前にリース会社と市町村の案内で確認しておくと安心です。
まとめ
先端設備等導入計画は、設備投資の「買う前のひと手間」で、毎年の固定資産税が軽くなる場合があるお得な制度です。原則は取得前の認定。ここを外すと使えません。
設備の入れ替えを考え始めたら、見積もりと並行して、この制度が使えるかを確認する。その習慣だけで、投資の手取り負担が変わってきます。要件・特例の内容は年度により変わりますので、最新は公式の公募要領でご確認のうえ、迷ったら早めにご相談ください。
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